Vol.122 03年新年号 週刊あんばい一本勝負 No.119


あけましておめでとうございます

 旧年中はお世話になり、ありがとうございました。
 本年もよろしくお願い申し上げます。
 小舎は昨年30周年を迎えました。長いような短かいような、うまく言い表せない年月でしたが、本年はそうした年月をいちど忘れ、初心にもどってリスタートする心づもりです。よろしくご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
 昨年は何かとあわただしく、かつ不本意なことも多い日々でしたが、仕事のほうはつつがなく30点以上の新刊を発行することが出来ました。今年は40点を越す新刊を予定しております。昨年の「北前船」や「奥州街道」のような大型ヒットはないとおもいますが、小粒でピリリと辛い、クオリティの高い出版物が目白押しです。ご期待ください。
 小舎では、HPによる読者とのコミュニケーションを極めて大切なものと認識しています。そのため、重要な情報もHP上で公開していくことをこれからも続けていきたいと思っています。ご意見、ご批判を聞かせ下さい。
(あ)

今年で50歳になります

 皆様、旧年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。
 昨年は『北前船』と『奥州街道』という2冊の大型本を無事完成させることができ、売れ行きも上々で担当者として一安心しています。さらに自身の処女作となる『北前船おっかけ旅日記』も刊行し、私にとって忘れられない年となりました。この他にも『羽州街道をゆく』『東北さかな紀行』などの「んだんだブックス」シリーズや、国土交通省から依頼された本の制作や調査の仕事が重なり、今年も多忙な1年でした。4月には2週間の休暇を取って、アイルランドとイギリスに旅行したのを手始めに、9月には社員旅行で台湾、11月には韓国と外国旅行の多い年でもありました。

アイルランドの西端、高さが
200mという「モハーの断崖」
 今年は1月8日から5日間、北海道の札幌や函館、小樽、旭川の図書館や資料館に資料調査に行ってくるのが仕事始めとなります。ここ2年間続いた北前船の取材を生かして、何冊か北海道の本を作るのでその準備のためです。さらに今年は歴史・食・自然をキーワードにして、「んだんだブックス」をバラエティーに富んだラインナップにするつもりです。個性ある東北の食材や自然を誌面に反映し、魅力的で売れる本を書店の棚にズラリと並べたいものです。
 私も今年の10月で50歳になります。舎員の平均年齢も約50歳。私を含めた男性陣は高齢化のため、記憶力や体力、視力の低下だけでなく、作業効率も落ちています。しかし、私は仕事や遊びに対する意欲や好奇心は落ちていません。まだまだ作りたい本や、やりたいこと、行きたい外国がいくらでもあります。この「欲」をこの先10年以上持続させ、自ら好奇心を満たしていきたいものです。
(鐙)

絶対ムボー

 旧年中はたいへんお世話になりました。
 昨年は無明舎創立30周年記念の大型企画本『北前船』や『奥州街道』などが立て続けに刊行され、やたらに忙しかった注文本発送作業の日々を思い出しています。
 それと関係があるのでしょうか。仕事で使っている自動車の走行メーターが10万キロメートルを超え、昨年1年間の走行距離は3万キロメートルに達しました。この車を買って7年。総務のような仕事が多く、車で外を走りまわることの少ない私です。
 その私が、「年間3万キロメートル」といえば、毎日80キロメートルを1年間走り続けたことになります。「本当だろうか」我ながら驚きです。遊びで走っているわけではなく、取材で走りまわっているので、メーターのキロ数が多くなるのは、仕事がもらえている証明ということでしょう。ありがたいことと感謝しつつ、「今年は年間5万キロメートルを」と、ムボ―な思いにとらわれています。
 本年もよろしくご指導くださいますよう、お願い申しあげます。
(七)

本年もよろしくお願い申しあげます

 去年の刊行点数を、振りかえってみますと30点となります。情宣が発売日に間に合わなかった本もあったりして、ご迷惑をかけましてすみませんでした。
 今年の新春第一番目は、「新道の駅とうほくガイド」1200円+税です。今までの「道の駅とうほくガイド」より定価を安くして、中身もすべてリニュアルし新しい「道の駅」も完全取材して104の道の駅完全版です。
 これを皮切りに4月までに10本の新刊を予定しております。順次ご案内いたします。昨年の書店営業は後半が電話による新刊案内と在庫確認が多くなってしまいました。ご多忙にもかかわらず、対応して下さいました各書店の皆様ありがとうございました。
 今年は、今まで訪問できなかった書店さんを中心に、一店でも多く回りたいと計画しております。まずは本年もよろしくお願い申しあげます。
(営業部 岩城)

心残りは、「ラーメン丼」

 私にとって2002年一番の大仕事は「新版・道の駅とうほくガイド」でした。中でも印象に残っているのは「体験取材」と「丼取材」。どちらもコラムに入れる予定なのですが、そば打ちやパン作りなど道の駅で出来る体験ものと、おいしいと評判の丼を取材するというワクワクするような内容で、すっかり楽しんでしまいました。こういうとき、「あぁ、無明舎で働いていてよかったな〜」と実感します。唯一の心残りは、道の駅・喜多方の「ラーメン丼」を食べられなかったことです。一番最初にカラー版の「道の駅とうほくガイド」を作った時から、写真を見て「食べたい、食べたい、食べたい!!」と思っていて、ついにその願いがかなうかと期待していたのですが、遠いので予定が合わず、鐙が1人で行くことになりました。道の駅・喜多方でしか食べられない「ラーメン丼」。今年は絶対食べに行こうと思っています。
 「新版・道の駅とうほくガイド」の制作は順調に進み、2月に刊行の予定です。楽しみにしていて下さい。 今年もよろしくお願いします。
(柴)

CD‐ROMづくりに追われて

 2002年はCD-ROM「秋田のことば」の作業をしていたため、秋田弁に強くなった年でした。同じ秋田県内でも岩手県や青森県に近い地域と山形県に近い海沿いの地域では雰囲気がまったく違います。私がもともと使っていた秋田弁は県南部の大曲仙北地域のものです。が、様々な地域の人たちに会ったり、書籍「秋田のことば」に繰り返し目を通しているうちに、「あ、聞いたことある」「これ、知ってる」と思ってもよく考えると自分の地域の方言ではなかった、というようなことがたびたびありました。さらに、打ち合わせ中に突然「あなたの地域ではどう言う?」と尋ねられても、何人もの録音テープを聞いた後だったので、どんなアクセントだったか即答できなかった場面もありました。普段何も考えずに使っていることばを学問的に考えたり教わったりしているうちに、いろんなことを発見しました。まだまだ作業が続き、春にはCD-ROMが完成する予定です。
(富)

No.119

期間限定の思想(晶文社)
内田樹

 昨年のアメリカ行きの前日に著者の『「おじさん」的思考』を読み、あまりの面白さ(シンパシーを感じたわけですね)に晶文社の島田さんに「面白い、もっとこの人の本が読みたい」とメールしたら、島田さんから「次回作も編集者は準備しているようですよ」との返事。こんな早く2作目(晶文社の、という意味です)が読めて幸せである。本書は前作よりも肩の力が抜けたエッセイなのにパワーは前作以上、とにかく面白い。自分のうまくいえない物の見方を見事に活字化してくれる。題名の「期間限定」は、思想は永遠のものではなく時々で変化し変容するもの、といった意味だろうとかってに決め付けていたら、〈あとがき〉を読んで仰天してしまった。自分の物書きとしての営業期間を2002年末までとし、この本で新規の受注は受け付けずメディアにはもう出稿しないという「物書き廃業」のことを指していたのである。これはショックだ。なんとか思い直してもらえないだろうか。内田さん、今の日本にはあなたのような思想家が必要です。あなたの向き不向きではなく、多くの人が今こそあなたのような思想家、エッセイストを必要としているのです。

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