Vol.132 03年3月15日 週刊あんばい一本勝負 No.129


無明舎に甘党旋風!

 何度かお伝えしているように、フリーライターの藤原優太郎さんが日常的に舎の二階で仕事をするようになってから、事務所には甘いものの匂いが常に漂うようになってしまいました。ダイエット中の小生はおおいに迷惑なのですが、他の人たちは大喜びで、分の悪い小生は押し黙るしかありません。そばに甘いものがあると誘惑に勝てず、つい手を伸ばしてしまう自分が情けない。

甘ものをパクつく藤原氏
 しかし、このままズルズル甘党派にイニシアティブをとられるのは悔しいので、反撃することにしました。ホームページのトピックスに藤原さんの甘ものレポート「真剣勝負“甘く見るなよ”」を連載してもらうことにしました。これなら仕事ですから舎内にいくら甘ものがあっても、それほどメクジラをたてることもありません。レポートは基本的に舎にいらした方の到来物をあれこれ批評する、という趣向です。これは読ませます。ご期待ください。
(あ)

第2次サンプリング調査終わる

 ISO取得のための第2回目のサンプリング調査が終わりました。その責任者の柴田が突然結婚することになり、お相手の勤め先の都合で大曲に転居することになりました。それやこれやであたふた大騒動でしたが、結局は柴田に満足な引越し時間もあたえないまま夜遅くまで仕事をしてもらいました。いやはや申し訳なく思っています(結婚のお祝いやその他は後日レポートします)。

打ち合わせ中の小西さんと柴田
 そんなゴタゴタの中の調査でしたが、大きな問題もなく無事終了。これからは、いよいよ本格的に理念や活動方針づくりに移行し、取得へ向けての階段をのぼり始めます。取得には実は大変なお金がかかることも最近知ったばかりです。見切りスタートの恥をさらすようですが、その金額に見合った実りある結果にしようと舎員が真剣に取り組んでいるところです。
(あ)

今週の花

 今週の花はスプレーバラ、スカシユリ、アルストロメリア、フリージア。スカシユリ(透百合)は花びらの付け根が細く向こうが透けて見えることからついた名前。
 本来のスカシユリは海岸の岩場や砂地に自生しますが、このユリはこの種を改良したアジアティックという系統です。匂いもほとんどありません。私のユリの記憶は、白い花びらにたくさんの斑点があって、けばけばしく強烈な匂いが印象的なヤマユリがほとんどでした。そのため、ほとんど匂わないスカシユリには物足りなさを感じてしまいます。ちなみに「ユリ」は長い茎についた大輪の花が「ゆり動く」ことがその由来なんだそうです。
(富)

No.129

動機(文藝春秋)
横山秀夫

 「半落ち」がベストセラーになっているので読んだら面白かった。構成がシンプルなのに薄っぺらな印象はないし、犯罪ミステリーといってもヴァイオレンスのまがまがしさよりも読後感のさわやかさが勝り、警察や検察、刑務所内部が精緻な取材で克明に書き込まれている。なるほどベストセラーになる本はそれだけの理由があるのがわかる。この本に刺激を受け2年前に出た同じ著者の表題作を読んでみたら、「半落ち」よりもずっと面白かった。4本の短編ミステリーで構成された第2作品集なのだが、それぞれが密度の濃いプロットで、日本推理作家協会賞受賞というのもうなづける。著者の略歴をみると上毛新聞で12年間記者生活をしたあとフリーランスになったとある。この地方紙記者時代に勉強して才能を育み、ここ数年で一挙に開花したものだろう。地方新聞の記者暮らしを「未来の作家」になるために存分に生かしきった典型的なジャーナリストであることが想像できる。地方紙の記者にはときたま(本当にたまにだが)こうした優れた人材がいるから油断ならない。

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