Vol.145 03年6月14日


ちょっと残念

 秋田も12日に梅雨入りしました。ここのところ約1ヶ月間、ほとんど晴天続きだったので、畑の作物や草花もほっと一息ついていることでしょう。無明舎出版の前にある田んぼの緑も雨に濡れてグット色濃くなり、目に鮮やかです。そんな初夏の光景ですが最近ちょっとした異変がありました。田んぼの畦(あぜ)には雑草が付き物で、草刈りをしょっちゅうしなければいけないので農家泣かせですが、その手間を省くためいつのまにか除草剤を撒いていたようです。そのため稲の緑とは対照的な枯草の茶色が、田んぼの周りをぐるっと取り巻いています。近所にいながら別に草刈りを手伝うわけでもない我々が、そのことをとやかく言える立場でもありませんが、残念です。

こんな枯れてしまった田んぼの畦は見たことない
 昨日じっとこの枯草を見ていた近所のおばあちゃんから「除草剤を撒いたのね。これは安全な除草剤かしら」と聞かれましたが、私の答えは「安全な除草剤はありませんよ」です。見ているとどこからか飛んできたツバメがその枯草をくわえていきます。これで巣つくりをするのでしょうね。田んぼや堰にはかなりのカエルやタニシが住んでいます。影響があまり無いといいですね。
(鐙)

北海道取材準備

 東北地方も梅雨入りし、蒸し蒸しする季節になりました。つゆの無い北海道を一周してこようと(近年は北海道も梅雨空っぽい年があるようですが)、まずは取材の準備に追われています。
 テーマは「北海道『海の人国記』紀行」(仮題)。「蝦夷島」(蝦夷が島)と呼ばれていた中世・近世以降、「北海道」と名付けられた近代まで、本州以南のどの地方からどのような人々が北海道に移り住んだのか、その後どのようなドラマがあって、今日の北海道各地に足跡を残しているのか。主に「海」関連の仕事に携わった人々を通じて、北海道と本州以南との関係史の一端を手繰り寄せようとする狙いです。

無明舎出版の2階で資料と地図を広げて作業に没頭しています
 当然「海のある」市町村が中心となりそうですが、ついでに他のテーマもと欲張っていますので、内陸部の旅も楽しみ。同行する鐙と広大なエリアをいかにして効率的に回るか準備に余念がありません。
(伊藤)

癒しの川

 本荘市の中心部を流れる子吉川べり、由利橋と飛鳥大橋のあいだにつくられた「癒しの川」の取材をしています。癒しの川というのは、この河川敷のすぐそばにある病院が提唱したことばで、防災一辺倒だった河川整備に「福祉」の視点を取り入れて国土交通省が進めた事業です。
 河川敷といえば「高い堤防」「コンクリートの護岸」「急な階段」などが思い浮かびますが、ここには車椅子でも河原や川べりまで行けるように、なだらかなスロープ、手すりのついた階段などができています。散歩する人や車椅子を押してもらった患者さんの姿などをいつも目にしますが、どうやら、川をわたる風や空気のにおい、川をとりまく光景などが、散歩する人や患者に癒しの効果を与えるらしいのです。

きもちのいい初夏の陽光をあびて
 今日も、お孫さんと奥さんらしい人に車椅子を押してもらって癒しの川の橋の上から景色を眺める光景に出会いました。
(七)

今週の花

 今週はシャクヤク、ソリダスター、しょうぶ、石竹。
芍薬は中国原産の花。牡丹とそっくりでほとんど見分けがつきませんが、気をつけてみると違いがはっきりわかります。茎の長い方が芍薬、短い方が牡丹、つまり草と木の違いです。また、花言葉は「恥じらい」。日暮れに花を閉じる様子が、女性が恥らう様子に見えるからでしょうか。小さくて固いつぼみからは想像もつかないほど豪華で堂々とした花が咲いているのを見ると、美人の形容に用いられるのにこれほど適した植物は他にないと納得せざるをえません。
(富)

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