Vol.178 04年1月31日 週刊あんばい一本勝負 No.174


「CD−ROM版秋田のことば」HPをアップしました

 昨年7月に「CD−ROM版秋田のことば」を出版し、購入された方々から様々な意見や感想が寄せられ、反響の大きさに驚いています。
 このCD−ROMの編集・制作時に、ごく簡単なものでしたが内容紹介のホームページを立ち上げ、録音の様子や進行状況をお知らせしてきましたが、もっとたくさんの人にこのCD−ROMを楽しんでもらうため、このたび内容を一新してグレードアップしたHPが完成しました。
 新しくなったHPの内容を簡単にご説明します。「秋田弁ってどんなことば?」「辞書編」「秋田県言語地図」「秋田のことばあれこれ」では、画面例を表示しながら収録内容と使い方を解説し、また、「秋田のことわざ」「秋田を語る」「2001年秋田のことば」といったCD−ROMならではのコンテンツでは、収録作品のほんの一部を公開しています。
 本と違って店頭で手にとって中身を確認することができず購入をためらっていた方々も、このHPで操作方法やコンテンツを確認して、さらに興味を持っていただければ、と思っています。ここだけの話ですが、CD−ROMには収録されていない画像も付け加えていますので、すでにCD−ROMを持っている方も是非アクセスしてみてください。トップページ「出版情報」部分にリンクボタンをつくりました。
URLはhttp://kotoba.apl.pref.akita.jp/
(富)

今年は雪下ろしの出番が…

 雪雪雪の毎日で先週末から1週間ほぼ連続で降り続いています。先日、大雪では遥か挌上の湯沢市に行ってきたのですが、こちらとたいして変わらぬ積雪量で、あらためて秋田市の雪のすごさを思い知りました。去年あたりは「暖冬になりそうだ」という声が多く、そっちの方が心配の種だったのですが、ふたを開けてみると例年にない大雪、このままだと屋根の雪下ろしをしなければならなくなりそうです。屋根の雪下ろしは、湯沢出身の小生にとって「寒くて辛くて、うんざりする重労働」というイメージしかありません。海が近く積雪量の少ない秋田市では屋根の雪を下ろすという異常事態は何十年に1回という大事件ですから、もしそういうことになればパニックは必至でしょう。なにせ雪下ろしの技術(危険で難しい)はないし、下ろした後の雪を処理するインフラがないので交通渋滞や人身事故が目に見えています。今はただ、そのようなことにならずに雪が消えてくれるのを祈るだけです。
(あ)
事務所前の田んぼと積雪量

めっけもんの到来品

 先週は「美味しい」到来ものが2品ありました。週刊ニュースで紹介するぐらいですから、とびっきりの逸品です。一つは、出版評論家の村上信明さんから送られてきた「自家製干し柿」。ここ数年お相伴に預かっているのですが出版関係者の間でも「村上さんの干し柿」の評判は高く、個数少なく競争も激しいので、今年は無理だろうな、と半ばあきらめていたのですが、なんと大ぶりで見事な存在感の干し柿が3ケ届きました。写真では一個しか映っていないのは我慢できず2個食べてしまったから。干し柿はガビ防止のため硫黄や湯通ししているものがほとんどですが、これは一切加工なしの昔ながらの懐かしい味です。写真撮影後、残りの1個もすぐ(他の連中にとられないよう)食べてしまいました。情けない。二つめは日本酒です。これは蔵元からいただいたのですが冬季限定で売られている出羽鶴の「純米新酒生おりがらみ」。しぼった酒を一切ろ過せずにビン詰めしたもの。この手の「濃い酒」は苦手だったのですがオンザロックで薄めて呑んだらそのうまいこと。まさに上質な米エキスをいただいている芳醇さでした。カミさんは濃厚な米の味がする酒が好きなので「生」でスイスイ、「こんな美味しい酒、久しぶり」と大満足でした。二人で「呑みすぎ」を恐れながらも翌日、酒屋に数本を大急ぎで注文してしまいました。
(あ)
到来もの2品

No.174

葉桜の季節に君を想うということ(文藝春秋)
歌野晶午

 昨年度のミステリー界の話題を独占した本である。題名が、いい。読めばこのタイトルにもちゃんと深い意味が隠されていてミステリーを解くキーの一部を構成しているのだが、なんともミステリーっぽくない情緒と単調さをミックスしたネーミングである。読み終わると、出だしの露骨なセックス描写が(唐突な感じがする)導入部としては実に計算された「うまさ」だとわかるが、読み終わって、「ええっそんなことなの」と、もう一度ちゃんと読みたくなるところがこの小説の醍醐味。まあ、よく考えるよねえ、こんなこと。一年を通じてミステリーはほとんど読まないのだが、年末の「このミステリーがすごい!」とか雑誌特集の「今年のベスト・ミステリー」といった記事を読み、一番のものだけはできるだけ読むようにしている。ただし冒険物、ヴァイオレンスものはパス。推理物はブ厚い本が多いので、読むのに時間がかかるし、途中まで読んで面白くないと、ものすごく損をした気分になる。万人が『面白い』といった定番ものにしか手を出さないようにしているのだ。本書は400ページを越す長編だが6時間ほどで読了できる。読みやすいしテーマも身近で絵空事でないし何より読後感がいい。

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