Vol.375 07年11月24日 週刊あんばい一本勝負 No.341


交通誘導員には太った人が多い?

 最近外に出る機会が増えたので、よく見かけるようになったのだが道路工事の交通誘導員には肥満タイプの男たちが多いと思いませんか?これは実は前から気になっていたことで、工事中の路上で見かける「交通誘導員」(これが正式な職業名かどうかは不明)のほとんどがかなりの「肥満タイプ」である。これは何か事情や理由があるのだろうか。この疑問はもちろん県外も同様で秋田だけのものではないく、県外(山形や岩手)でも観察するとほぼ例外なく交通案内する制服に身を固めた男たちは、太っている。なかには相撲取りか、と見ま違うような体格の若者もいて、「これは肥満関係専門の就職斡旋所のような専門組織があって、肥満者の就職活動支援をしているのだろう」と、私自身は半ば本気で思っていた。
 そのへんの事実関係を確かめるため、知り合いの建設関係会社の経営者に聞いてみると、開口一番、「オレも同じ疑問を持っていた」とのこと。やっぱりなあ。しかしその理由は関係者である彼も不明とのこと。建設業界にそうした就職支援組織はないし、決まりや不文律のようなものもない。交通誘導員は短時間の講習さえ受ければ誰でもなれるのだそうだ。たまたま肥満者が多い、というのが結論である。しかし、こんなこともあったそうだ。この友人の会社で現場工事社員を募集した時、とても体力的に現場には出せないと判断した雇用者がいた。そこで交通誘導員として臨時雇用したことがあった。この男性は中肉中背の若者だったが、数年後、彼に会うと見る影もなく(?)太っていたという。彼はこの間ずっと交通誘導員をやっていたのだ。こうなると「太っているからなるのか、やっているうちに太ったのか」よくわからない。
交通誘導員と肥満の間には、なんらかの因果関係はあるのだろうか。ある意味で、肥満とずっと戦い続けてきた私個人には、このことに異常なほどの興味がある。どなたか納得のいく説明をしてくれないだろうか。

 昨日(24日)、生まれてはじめてスノーシューをはいて冬山(保呂羽山)に登ってきました。いやぁ気持ちよかった。病み付きになりそうです。写真はその時のものです。
(あ)
けっこう急な斜面もスノーシューなら楽に登れる
これがスノーシュー
保呂羽山の山頂で

No.371

ワーキングガール・ウォーズ(新潮社)
柴田よしき

 なんやかやいいながら若い女性たちの生態を描いた小説をけっこう読んでいる。興味があるからだ。自分の周りには大きな会社のOLという存在は見当たらない。カミさんが勤めていた会社が秋田でもっとも大きな会社だったので、そのあたりから推測するしかない。簡単に会社を辞めてしまう若い女性の話しはカミさんからよく聞いた。本書の主人公墨田翔子は30代後半の一流企業に勤めるキャリアウーマン。独身で恋人・人望ともになし。この設定も見事だが、一話毎に完結する連作短編集で、主人公がもう一人いるのがミソだ。オーストラリアでツアーガイドをする愛美という女性だ。彼女の複雑な心理描写も引き込まれる。翔子より若い独身女性なのだが、この立場の全く違う2人女性と、そこに共有する友人たちが絡むことで、物語が深みを帯びていく。さまざまな女性ならではの事件や苦悩が、独りよがりにならず、不自然さも感じさせず、男の私にもすんなり読ませるのは物語の組み立てが優れているからだろう。書いたのは男性作家、というのがすごいなあ。この作者の本ははじめて読んだのだが、うまいなあと思う。キャリア女性の負け犬像がいかにもといった視点で描かれていないのに感心する。働く女性にとって最大の敵は社会や男ではなく近くにいる若い女たち、というのもこの小説で知った。

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