Vol.41 6月9日号 週刊あんばい一本勝負 No.38


初めてのコンペ

 6月1日、「CD−ROM秋田のことば」のコンペに参加してきました。全部で4業社が参加し企画書やデモ版でアピールするもので、無明舎の出番は最後でした。前の業者の説明が押して、開始予定時間が20分ほど延びました。その間中ずっと緊張しっぱなしで「とにかく早く終わって欲しい」と、そればかり考えていました。本番では7人の審査員が難しそうな表情で話を聞いているので、「企画書の書き方が悪かったのだろうか。何か問題があるのだろうか」と不安はいや増すばかりです。説明を終え、あとは結果がどうなろうと気にしないつもりでしたが、控え室で結果発表を待つ間はやはりドキドキ動悸がとまりませんでした。その上発表時間が予定より1時間ほど遅れたため緊張はエスカレートするばかりです。結果は第1位。1日がかりのコンペで朝からずっと緊張し続け、近頃もっとも長く感じた1日でした。
(富)

杉浦康平デザインの本文レイアウト

新人の営業を紹介します

 東北一円で小舎の本を扱ってくれている書店は500社ほどあります。これまで一人の営業員がこれらの書店全部を回っていたのですが取扱商品の数も増え、とても一人では回りきれなくなってしまいました。1年に1回もいけない書店が出てきたばかりか、お膝元の秋田の書店すら手抜きになってしまう事態を深刻に受け止め、今月からとりあえず秋田だけでも基礎整備をやり直そうと、アルバイトで鈴木浩二君に秋田の書店営業をやってもらうことになりました。鈴木君は神奈川生まれ、奥さんが秋田県人で赤ちゃんが産まれてこちらに移ってきたばかりです。東京では小さな出版社で編集者をしていたそうです。まだ海のものとも山のものともわからない状態ですが、これで小舎のアキレス腱といわれた「書店営業」に新しい風が吹くようになれば、版元としてもうワンステップ飛躍できるかもしれません。みんなの期待がいやが上にも彼に集まっています。厳しいイジメに負けず長続きして欲しいなぁ。
(あ)

まじめで寡黙な鈴木君

柴田、カヌー県代表に!

 ほぼ日刊アルバイトの柴田真紀子さんが、このたび福島県で行われた国体予選秋田県カヌー大会で見事優勝し、秋田県代表に決まりました。今月、同じく福島で行われる国体予選東北ブロック大会に出場します。 ここで3位以内にはいると9月に宮城で行われる国体に出場することになります。また6月からは日本各地を転戦するジャパンカップも始まり、ここでランキング10位以内につければナショナルチームに参加できるチャンスも生まれてきます。彼女はもともと無明舎の舎員だったのですがカヌーに魅せられて仕事よりも練習を選んだ女性です。無明舎ではこれからもカヌー選手として彼女を応援して行くつもりです。
(あ)

練習中の柴田

事務所で野鳥観察

 毎年この季節になると事務所前の田んぼで多くの鳥を観察することができます。そこで2階にバードウオッチング用の望遠鏡を設置しています。田んぼに来る鳥はカラス、ウソ、雀、アオサギ、トンビ、カケスなどですが、この前はウミネコの番が小さなカエルをついばんでいました。海まではかなり距離があるのによく飛んできたもんです。このウミネコがかなりヘンなやつで、車や人間がすれすれのところまで来ても逃げないばかりか、奇声で人を威嚇したりするのです。とにかく全く逃げる素振りを見せないふてぶてしさで、もしかすると本能が壊れてしまっているのかもしれません。ウミネコ以外にもかなり大型の変な鳥も来るのですが、図鑑を調べる余裕がなくて名前がわかりません。もう少し勉強します。
(あ)

これが設置された望遠鏡

カーナビをつけたものの

 最新のカーナビを買ってしまいました。とんでもない方向音痴なので前からカーナビは欲しかったのですが地図を読むこと事態が苦手なわけで二の足を踏んでいました。会社の車関係をすべて任せている「ガレージ根本」の社長に訊けば、最近のカーナビはテレビは見られるわ、DVDはOK、声は識別するわで、地図の苦手な人にも絵や音で細かな指示を与えてくれるようなっていると教えられ、買うことに決めました。パイオニアのカロチェリア(だっけ)の最新バージョンアップ版がでるのを待って買ったのですが、使い方がまったくわかりません。ガイダンス本を読む前に仙台まで初走行したのですが、高速の合流地点に来ると「気をつけてください」という音声が流れてうるさい。どうすれば止められるのかもわかりませんから今のところ画面をうすぼんやり眺めているだけです。
(あ)

これが最新機種

No.38

宮内勝典(岩波書店)
海亀通信

  この著者のエッセイは心にしみこむ言葉がいっぱいあって好きなのだが、小説はほとんど読まない。話題になった「ぼくは始祖鳥になりたい」もどこが面白いのかよくわからなかったし、オウムを描いた「善悪の彼岸へ」はついに読む気が起きなかった。「ニカラグア密航計画」だけはドキュメンタリーノベル仕様だったからか、わくわくはらはらしながら感動した記憶がある。私のなかではこの人ほどフィクッションとノンフィクッションの間に「おもしろさの乖離」がある人は珍しい。本書は、自分のHP上で書いた日記を中心にまとめたもので、最近この手のHPから編まれる本が飛躍的に多くなった。インターネット賛美派で立花隆ファンと言うのはけっこう意外だったが、糸井重里も立花のような存在があったら若い頃もっと勉強していただろうと書いていた。この人の持ち味は、真剣に世の中と向き合っていることで、若者の犯罪に対しても「猛毒を含んでいるドストエフスキーなどの小説を読まないから毒に弱い」と断じている。これは案外正しいのかも。

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