Vol.425 08年11月8日 週刊あんばい一本勝負 No.421


少し休養です

 塩野米松さんの力作小説『ふたつの川』が出て、ほっと一息ついているところです。全編まっとうな秋田弁で昭和初期の激動の時代を生きた炭焼き・常次郎やクニマス漁師・菊治らの真摯な生き方を丁寧に描いています。ぜひご一読を。

 夏ごろから、これからの出版の未来を左右しかねない企画の数々を試験的というか実験的に出してきました。読者の皆様とは直接は何の関係もないのですが、編集や企画、販促の面でこれまでできなかった(やらなかった)さまざまな新しいことに挑戦してきました。それも、ひと段落がついたわけです。結果は短期間に出ないので、ここ数ヶ月,状況を注視していくつもり。

 今日からある出版パーティーにでかけます。著者の好意でそこの温泉地に宿泊、翌日はオフで盛岡に1泊して来るつもりです。
 以上、今月は書くことなし。来週からは「販促」や「冬のDM」で、こんどは本を売る仕事が待っています。ちょっと英気を養ってきます。
(あ)

No.421

秋田の山登り50(無明舎出版)
奥村清明

 去年の4月から突然山歩きを始めた。スポーツクラブでエアロビに興じるだけでは飽き足らなくなったせいだ。何十年もエアロビで汗を流しているのだが、その喜びは身体のほんの一部分をわずかに喜ばせているだけなので、不満を感じ始めた。山歩きはエアロビと同じように汗をかくが、その達成感や爽快感は五感全体に染み渡っていく感じ、といえばわかってもらえるだろうか。登るのは主に週末に車でいける県内の山で、ガイドブックのお世話になる。自分のところで出した本なのに、出してしまうとそれは商品だから2度とページを括ることはないのだが、本書は毎日のようにページを括られ、もうボロボロだ。もう1冊舎員割引で買わなければならない(笑)。実はまったく同じような「分県別」の秋田県のガイド本が「山と渓谷社」から出ている。こちらももっているのだが2つを比べながら使っているうち、だんぜん小舎のほうの出来がいいことがわかった。これは身びいきではなく、山歩き初心者の正直な感想。自分で実際に使って見なければわからないことって、多いんだよね。このコーナーで自分のところの本を宣伝したところで、なんの得にもならないが、これは本当に役立った、ホンネの1冊ということでご勘弁を。

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