Vol.44 6月30日号 | 週刊あんばい一本勝負 No.41 |
書店はショーウインドー |
東北各地の書店に本を置くことばかり気を取られ、肝心の秋田県内書店のタナが荒れ放題になってしまった。ここまでひどいことになった責任は営業にあるのだが、たった一人でそこまでエネルギーが回らなかったと弁解されれば返す言葉もない。そこでアルバイター鈴木浩二君に秋田の書店だけを徹底的にまわってもらった。100軒ちょっとの書店しかないのだが全部を丁寧に回ったら約3週間かかった。汚れた本を返品し新しいものと換え、新刊を補充し、何年間も行ったことのない小さな本屋さんもすべて回った。これだけで直ちに本が売れだすことはないのだが、書店のタナは「無明舎出版のショーウインドー」である。ここでウチの存在を知り原稿を持ち込む人が大半なのである。ショーウインドーがきれいになって、何となく少し安堵しているこのごろである。 (あ) |
こんな感じでタナがきれいになった |
うまいもの全国コンテストだ! | |
またぞろバカなことを考えてしまった。最近出たサライ別冊「こだわり贈答品カタログ」を読んで、気に入ったものを全部取り寄せて試食してみよう、と思い立ったのである。選んだ食品は全部で12品、ほとんどが酒のつまみで、要するに晩酌のときにワインであればチーズとハム類の買い置きがあればそれですむが、日本酒はけっこう苦労する。そこで全国の名品珍味のなかから「天然うなぎ茶漬け」やら「ふぐの糠漬け」」「てのしのこんにゃく」「するめ」「ほやの醤油漬け」「本焼きアナゴ」「高知の鰹たたき」「ボルシチ」「塩から」など銘品中の銘品を片っ端からファックスで注文してみたのである。全部を食べ終えたら「バカうまランキング」を発表するつもりだが、いまのところ最初に届いた石川県の有名なふぐの「毒入り卵巣」の糠漬けは、あまりの塩辛さに卒倒しそうになりペケ。宮城の「ほや醤油漬け」はかなり良い。晩酌が楽しくなったのはいいが、飲み過ぎの危険性も出てきた。 (あ) | この本がすべて悪い |
印刷所の鈴木所長です | |
たぶん、1年を通じてもっとも高い頻度で無明舎に出入りしている人である。本社が山形にある東北最大級の印刷所、藤庄印刷でその秋田営業所長が鈴木和彦さんである。細身で長身のダンディ、36歳である。秋田に赴任してきたのが20代に入ったばかりの頃で、もう15年も他県暮らしをしている。秋田で結婚し2児の父親である。小舎と藤庄のつきあいは25年になるから、その約3分の2弱の月日を彼が担当してきたわけである。将来は藤庄の幹部候補生なのだろうが、こうも秋田が長いとここに骨を埋めるのでは、との噂もある営業一筋のビジネスマンである。 (あ) | いい男でしょ |
荻須高徳展に行く | |
秋田市の千秋美術館で6月7日から7月8日まで「生誕100年記念 荻須高徳展」が開かれている。正直いってあまり興味はなかったのだが、地方に住んでいてレベルの高い芸術に触れる機会はそうないので勉強のつもりで足を運んでみた。あまり期待しなかったのが良かったのか、予想よりずっと感動的な作品世界をたっぷりと堪能してきた。なぜパリの壁ばかり描くのも納得がいった。パリの家の壁は人間の顔と同じなんですね。佐伯や藤田と同時代の人であり、彼らのきらびやかな才能にジェラシーもあったのかも知れないが、20代の初期パリ時代に描いた絵が晩年のものよりも圧倒的にいいのは不思議といえば不思議である。わかりやすい絵のせいか、テレビの影響なのか、それとも何かの団体見物の帰りなのか、おばさんグループが入り口で列をなしていた。飲食店でさえ列を見ることなどめずしい地方都市でこんな盛況振りを見るとなんとなくうれしくなる。調子に乗って過去の展示会のパンフ(画集)を8冊買ってしまった。 (あ) | 展覧会のポスター |
今週の花 | |
今週事務所を飾る花は、ひまわり、スプレーカーネーション、フレイデン(ブルー)、ソリダスター(イエロー)の4種類。先日片付け物をしていたら花瓶がひとつ出てきたので、花のイメージに合わせて使い分けるようにしました。今回は華やかはイメージだったので、白いガラス製の花瓶に活けています。同じ花でも、使う花瓶によって受ける印象が異なるのはちょっとし発見でした。 (富) |
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