Vol.48 7月28日号 週刊あんばい一本勝負 No.45


今年の夏は保呂羽山にいます

 毎年、夏になると東京方面からいろんな方が遊びに来る。お子さん連れの人が多いので秋田らしい自然があふれ、宿泊設備が整っていて、大人も飽きない場所としてフリーライターの藤原優太郎さんが管理人をしていた「河辺少年自然の家」に連れていくのが定番で、よく利用させてもらった。しかし今年から藤原さんが管理人をリタイアし、小舎の仕事などをメインに取材活動に専念しているため、利用不可能になってしまった。そこで目を付けたのが県南の大森町にある(事務所から1時間で行ける)保呂羽山(標高438メートル)の少年自然の家「ほろわんぱーく」である。先日下見に行って来たのだが思った以上に自然環境の整ったところで一目で気に入ってしまった。キャンプやカヌー、化石堀りや自然観察、登山や天体観察もでき、大人でも十分楽しめそうである。ここも職員に小舎の著者である管克行さん(『雪国の絵本』)がいて、何かと便宜がはかってもらえそうである。「今年の夏は保呂羽山にいます」が合い言葉になりそうです。
(あ)

保呂羽山周辺のイラストマップ

部屋にテレビがつくと・・・

 自分の書斎にテレビをつけた。今はやりの吉永小百合がCMをしているシャープの液晶である。画像はきれいだし、取り扱いも簡単で、いうことなしなのだが本を読んだり原稿を書く時間がめっきり減ってしまった。1日1本ビデオで映画を見るし、深夜遅くまで観てしまうこともたびたびで、このへんのケジメをどうつけるかが問題である。しかしテレビを見るようになって驚いたのはNTTドコモの広告が多いことだ。食べ物やサラ金の広告も目立つが問題にならないくらい群を抜いている。何度も同じどぎついCMをみせられると腹が立ってくる。ある缶コーヒーメーカーが繰り返し垂れ流していたジョン・レノンとオノ・ヨーコのプライベートなキスシーンのフィルムも不快でしょうがなかったが、こういったことにだれも抗議をしないというのは、小生の感性が変なのだろうか。とにかく土足でずかずかと家の中に踏み込まれているような無礼さを感じてしまうのである。観なければどうということもないのだが観ちゃうんだなこれが。やはりテレビなんか部屋に持ち込んじゃあいけないのかなあ。
(あ)

これが液晶テレビ

「サロン・ド・グー」がお気に入り

 小生だけでなく鐙や女性陣もよく行く理容室がある。近所にある「サロン・ド・グー」という店である。とにかく仕事が丁寧で、まだ若い夫婦が切り盛りしているのだが「女性の社交場」的な浮ついたところがない、静かな落ち着いた店である。それでいてユーモアや華やかさもある「腕のいい散髪屋」で、3年半前ぐらいの開店したのだが、最初の頃はほとんど客がおらず3時間フルコースメニュー(ひげ剃りや洗顔マッサージなど)を頼んで、この店を隠れ家のようにして使っていたのだが、最近は1週間前に予約を入れないとやってもらえないほど繁盛店に成長してしまった。ウチのカミさんや息子も常連で、若者から老人までまんべんなく客層が広い。美容院の独特の下卑た雰囲気(女性の城ふうの)がなく、昔の床屋さんの気楽さを残しながら設備はモダン、技術は最新というあたりが受けているのだろう。こういう店が近所にあるというのは幸せである。
(あ)

この人がオーナー

今週の花

 今週、事務所の雰囲気を華やかにしている花はバラ、千鳥草、リシアンサス、姫ひまわり。黄色と紫のコントラストはフランスの画家クロード・モネの庭を連想しました。数年前図書館でモネの庭の写真集を見て、睡蓮が咲く池にひとめぼれ。それ以来、本物の「モネの庭」を見に行くことと、「モネの庭のような池のある庭」を眺めて暮らすことが夢です。せめて睡蓮鉢でも構わないので実現させたいのですが。
(富)

今週の花

No.45

甘粕りり子(新潮社)
贅沢は敵か

  「中村うさぎ」の影響があるのかもしれないが、お金をじゃぶじゃぶ使ったり、どれだけ浪費するかを競ったり、贅沢を自慢する本がこのごろけっこう多い。中村うさぎはジュニア小説で稼ぎまくっているから浪費も可能なのだろうが、普通のライターが取材で「贅沢」するにも自ずと限度がある。彼ら彼女らの取材費や原稿料はどうなっているのだろうか。たとえばこの本の著者は車評論のようなものを得意としていて、車に関してはうるさいのだが、それとて徳大寺何とかのように身銭で車を次々に買ったりするわけではなさそうだ。車に興味のない小生には退屈な本になってしまった。ホテル評論家(こんなジャンルもあるのです)で、これまた若い女性のようである村瀬千文の「ひとり泊まり」(幻冬舎)は世界のホテルガイドの本だが、世界の高級ホテルを泊まり歩くのはスポンサーがいなければ不可能だと思うのだが、こんな時代にスポンサーはいるのだろうか。人ごとながら心配になってくる。

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