Vol.50 8月11日号 | ![]() |
石井さんの田んぼから |
事務所前の石井さんの田んぼの稲は順調に生育を続けている。もう1メートル近い高さになったから今年も豊作だろう。例年に比べて石井さんの姿を田んぼで見かける頻度が減っているような気もするのだが、順調な生育に安心してのことだと思えば納得がいく。しかし農水省や全中(全国農業協同組合中央会)では早々と「青刈り」発動を出した。自由米市場での価格暴落を防ぐ意味合いからだが、農家にとって「青刈り」は単なる価格調整といった意味以上のものがある。農民のやる気を奪うのはもちろんだが、無抵抗な赤ちゃんを「健康のため」といってバッシバッシぶっているような気分だ、という人までいた。経済的にはわかるが精神的にはかなり残酷な行為なのである。そのため米どころの我が秋田や、お隣の山形、新潟といった県ではこの「青刈り」を拒否、最後まで育てて飼料用や加工米として出荷することを決めている。この「青刈り」ニュースはもっと大きな扱いをされてもいいと思うのだが、もうすっかり農業はマイナーで族議員・抵抗勢力扱いである。でも食べ物の恨みは怖い。そのことだけは忘れないでおきたいと思う。 (あ) |
今年も順調な石井さんの雨の日の田んぼ |
「漫画 アテルイ」を出版します | |
東北の古代史は大和朝廷とのせめぎ合いの歴史だった。いまだ完全な統一国家としてのまとまりに欠けていた古代の日本で、東北地方は「蝦夷」の天地だった。中央の正義をかざして押し寄せる勢力を蝦夷は「北の正義」で受け止め、長く激しい抵抗を繰り返した。そのプロローグの幕を切って降ろしたのが北の英雄アテルイである。彼は8世紀末から9世紀初めにかけて、いまの水沢市(胆沢地方)の族長として大和朝廷と徹底的に戦った。俗に言う「30年戦争」である。アテルイに関しては決定的な文献は皆無で、それゆえドラマになりやすい性格を持っているわけだが、このたび同郷(岩手)の漫画家である伊藤満さんが描いた一〇〇ページの力作「漫画 アテルイ」をこの10月に本にすることにした。小舎としては初めてのマンガ出版で、わからないことだらけなのだが楽しんでいい本を作りたいと思っている。 (あ) | |
漫画の一場面 |
お盆中の新聞広告です |
今年のお盆休みは8月11日から19日までなのですが、この期間中、帰省客をターゲットに東北の各地元紙や朝日新聞の県版に全3段の広告を大々的に打ちます。そのため書店注文や読者からの問い合わせに対応すべく、ひとりが休み期間中も出社することになりました。広告出稿の日程は次の通りです。 8月12日 朝日新聞(青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島)県版全3段 東奥日報(青森)全3段 岩手日報(岩手)全3段 8月14日 秋田魁新報(秋田)全3段 福島民友(福島)全3段 8月15日 山形新聞(山形)全3段 以上です。河北新報(宮城)がないのはここは一面全3広告がほとんど取れないためです。朝日の共通版下(北と南の2種類ありますが)と地元紙の一部版下を画像でご覧ください。 (あ) |
朝日共通広告と東奥日報版 |
コップのなかのミント | |
営業の岩城は趣味が盆栽という人物で花に対する造詣も深いのだが、さきごろ道ばたで見つけたという一輪のミントを持ち帰った。コップに水を張りそこに放り込んで柴田の仕事机の上においていたのだが、なんと日に日に美しく変貌し、根が生え、花まで咲き始めた。これには驚くやら呆れるやら。なにせ小社では男所帯の臭さをカモフラージュするため毎週近所の花屋さんから花を届けてもらっているのだが、圧倒的にこのミントのほうが存在感、美しさとも際だっているのである。生命力というのは、それだけで美しいのかもしれませんね。しかし、これはずっとこのまま成長していくのでしょうか。面白いのでこれからもその行く末を「ミント物語」としてレポートして行くつもりです。 (あ) | これがミント |
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