Vol.617 12年9月15日 | 週刊あんばい一本勝負 No.610 |
ヘンリーシャツとチェーン居酒屋 | |
9月9日 図々しくも学生のコンパに呼んでもらった。秋大と教養大の連合飲み会だが、彼ら学生の出身県が沖縄、香川に秋田、神奈川とバラエティ豊か。出身県だけで長く生きてきたオジサンには突っ込みどころがいくらでもあるから、年の差の割に話題には事欠かない。驚いたのは、彼らがほとんど酒を飲まないこと。ニュースなどで「甘い酒の好きな現代の若者たち」のことは知っていたが、ビールの後は甘いカクテル、肴はご飯やめん系、デザートたっぷり、という実態をみるとオジサンはビックリするしかない。いや、そういう私だって後半はひたすら水を飲んでいたから、もう酒飲み自慢はできないのだが。 9月10日 夕食は秋刀魚。初サンマだ、おいしかった。最初の一口目は「こんなうまいものが」というぐらいの感動があり、食べ終わったら「……これから毎日サンマかも」と不安が頭をもたげてきた。ま、いいか。それより朝の筋トレ散歩だ。先週はほとんど歩いていない。夏バテと言ってしまえばそれまでだが、谷川岳に登るために始めたその朝筋トレ散歩の疲労が、この夏の暑さでドドーンと爆発してしまったのが、熱中症の正体だろう。その疲れも、ようやくとれつつある。食欲が戻ってきたのが証拠だ。今週からは徐々に復活に向けて頑張るつもり。 9月11日 今夏はほとんどL.Lビーンのヘンリーネック(前ボタン付)シャツばかり着て過ごした。色違いを10枚持っている。これをとっかえひっかえ、いや寝間着も同じシャツで済ませてしまった。Tシャツは寝間着として不向き(首が締め付けられる)だが、ヘンリーシャツなら大丈夫。夏とはいえ毎日着る物を考えるのはめんどうなもの。このヘンリーシャツは10年以上前に大人買いしたもので、とにかくタフだ。アメリカ文化のすごささえ感じる。そういえば犬養美智子さんも「パジャマはL.Lビーンに限る」と言ってたなあ。パンツも速乾性のアウトドアもので、これもベタつかず猛暑を乗り切ってくれた。四季を通じて着られるアウトドア系の衣類ってありがたいよね。 9月12日 販売促進のための新聞広告は効果的な媒体だが、これまで毎日新聞に広告を打ったことがほとんどない。嫌いなわけではなく、なんとなく営業をかけてくる代理店と縁がなかっただけ。今月、その毎日新聞の一面3段8割に広告を打とうと思っている。昔と違い(15年前)、新聞一面広告も以前の半分以下の値段で出せるようになった。そのことは慶事なのだが、反面、広告効果の半減とも表裏なのだ。ハードルが低くなる、というのはそういうこと。新聞広告は零細出版社にとって営業の最も大きな柱だ。新しい新聞に広告出稿して、うちのことを知らない新しい読者と出会いたい。 9月13日 HPや業界紙に書評を書いている。悩みは取り上げる本の出版社が偏ってしまう傾向にあることだ。著者だけでなく出版社にも、こちらがはまってしまう「つぼ」のようなものがあるのだ。こちらと同じようなことを考えている編集者がいて、これでもか、とばかり垂涎の企画を畳み掛けてくる。その仕掛けに乗ってしまうと、もう逃れられない。取り上げる本はそういった出版社のものが多くなる。最近は岩波書店にはまっている。岩波といっても「ジュニア新書」と「科学ライブラリー」。どちらも初心者、子供向けの本だ。本当に一方ならぬお世話になっている。このあたりから書評の本を選定することが多くなったのが、悩みのタネ。 9月14日 景気後退、深刻不況なんてホントなの? と言いたくなるほど平日でも駅前の乱立する居酒屋チェーンは満席。予約しないと入れない。昨夜も不意の飲み会があり、4件目でカウンター席に3人がようやく滑り込んだ。木曜日ですぜ、ダンナ。カミサンも盛岡出張で、やっぱり駅前はほぼ満席で入れなかったそうだ。客は若い人たちが主なのだが、近所の寿司屋とか赤ちょうちんは人が入っているわけではない。いや閑古鳥だ。チェーン居酒屋の一人勝ち現象なのだろうか。誰か理由を教えて。 (あ)
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