Vol.66 12月1日号 | 週刊あんばい一本勝負 No.63 |
ネット授業は面白い |
去年に引き続いて今年も秋田経法大学のネット授業で『新しい本 未来の出版』という1コマの講座を受け持たせてもらった。年間三十コマ、4単位の授業である。ネットで早稲田大学や苫小牧、沖縄などの6つの私立大学を結んで、毎回違う講師の話を聞くという人気の高い講座で、今回も経法大学では200人を越す受講者がいた。学生がまじめだとこちらも空気が入る。前日まで沖縄へ舎員旅行にいっていたりで準備不足が心配だったが、どうにか緊張感を維持したまま授業を終えることが出来た。驚いたのは早稲田大学の学生からの質問で「取次の鈴木書店がつぶれたので、これから岩波や社会人文系の出版社はどうなるのですか?」というものだった。この時点では鈴木の危機は正式にマスコミ発表されていないはずだし、前日、朝日と毎日の記者が同席して債権者の会合がもたれたのは知っていたが、それにしてもこの学生はいったいどこから情報を得たのだろうか。1週間後、朝日新聞で記事になったが、『倒産』ではなく『私的整理』というあまりよくわからない再生計画で、地方・小出版流通センターへの影響が心配である。 (あ) |
授業を終えて学生と |
憎き黴菌(ウイルス)野郎め | |
沖縄旅行から帰ってきたとたんウイルス騒動で、1週間が経過した今も完全な解決(処理)をみていない。数週間前、友人から「ウイルスに感染したメールが流れた。添付ファイルを開くと1ヶ月かけてハードデスクを壊してしまう危険なやつで絶対に開かないように」という緊急連絡をもらった。しかし、このときは簡単に削除が出来、以後何の問題もなかったのだが沖縄旅行中に入ったウイルスは「トロイの木馬」や「WORM」と呼ばれる悪質なやつで、システムには影響ないのだがアウトルックを完璧に壊してしまう。悪戦苦闘の末、どうにか駆除できたが、ランのなかの1台がどうしても駆除できず感染、アウトルックを壊されてしまった。悔しいのはこの苦戦中にも毎日のように違った種類のウイルスメールが入り、ミラノの友人からも「開かないで!」という悲鳴のようなメールが入った。ほとんどこれはテロといっていいと思うのだが、こうしたものを深夜ニヤケながら作っているバカがいると思うと暗澹たる気持ちになる。 (あ)
| 「ウイルスバスター2002」で とりあえず急場をしのいだ |
沖縄の「宝物」 | |
沖縄旅行は楽しかったようで舎員の評判はすこぶるいい。日本語が話せ、レンタカーでどこにでも行くことが出来たのが勝因のようだ。いろんな関係者にお土産を配り終わり、もう日常業務に戻って久しいのだが机上の2つのものがしきりに沖縄を思い出させる。一つは羽田空港で買ったミッキーの腕時計(780円)と、もう一つは初日の恩納村で入った居酒屋の琉球料理のメニューである。ミッキーのほうは時計をするのを忘れたので使い捨てのつもりで買ったのだが、これが予想以上に使いにくく、使いにくいために逆に気になって旅のあいだ気になり、そのうち愛着がでて手放せなくなってしまった。琉球料理のメニューのほうは、沖縄を思いだす際の「資料」としては最高で、なにせこのメニューにある料理を2人前ずつ全部みんなで食ったのである。お店の人は目を丸くしていたが、これはうちではよくやる注文方法で、おいしい店に入るととにかく小皿で全部とって試食をしてみるのである。ここの店はあてずっぽうで入ったのに本当においしく、この印象が後の旅の快適さを決定したといっても過言ではない。このメニューはお店の人に無理を言ってコピーをしてもらった。大切なお土産である。 (富) | |
ミッキーの時計 | メニュー |
福島の温泉駆け回り | |
『福島の公共温泉』の表紙撮影に行ってきました。前日に見た天気予報は「くもり時々雨」だったので、少し不安に思いつつ、朝5時に秋田市を出発。眠い目をこすりながら高速道路を走り、横手ICでカメラマンの佐藤さんと合流して、一路福島県の会津地方へ。 行ってみると雲ひとつない青空で、撮影は順調に進みました。1日で4ヵ所をまわるというハードなスケジュールを組んでいたので、撮影自体は順調でしたが、モデルの2人が途中でダウンしてしまいました。考えてみれば、去年『青森の公共温泉』を書いたとき、コラムに「上手な入浴法…温泉に数多く入りすぎると『湯あたり』をするので、目安は1日3回にしましょう」なんて偉そうに載せておきながら、それ以上の回数を人に要求するなんて、ひどいことをしてしまったなあ…と心が痛みました。 最終手段は、私がモデルをする?!なんて言いながらも、休み休み何とか最後まで撮影を終えることが出来ました。つらいのに精一杯の笑顔を見せてくれた2人のモデルさんに、感謝の気持ちでいっぱいです。 (柴)
| つらいのにニッコリのモデルさん |
●vol.62 11月3日号 | ●vol.63 11月10日号 | ●vol.64 11月17日号 | ●vol.65 沖縄特集号 |