Vol.671 13年9月28日 週刊あんばい一本勝負 No.664


食欲の秋に、体重は減り続け……

9月21日 DM注文の打ち込みや発送作業でほとんど1日が費やされてしまう日々。注文が入るのは多ければ多いほどうれしいのだが、自分で受注作業をする身になると、1件でも少ないほうがいい、と思ってしまう現金さ。これはまずい。1日中PCの前にいるので肩こりがひどい。肩こりや腰痛と無縁なのが自慢だったが、これは単に負担のかかる肉体労働をやってこなかっただけ、と判明した。恥ずかしい。今日はPCの前を離れて11月にやるイベント、トークショーのポスターはりに。朝の雨も上がって空も明るくなってきた。さあひと汗流すぞ。

9月22日 雨で中止の鳥海山、友人の葬儀で参加できなかった山伏岳と、2週連続山はお預け。月初めの鶏頭山以来きっちり3週間ぶりの今日の山歩きは岩手・国見温泉側から登る駒ケ岳。秋田県側からだと8合目までバスで運ばれ1時間も登れば頂上なのだが、こちらのコースはたっぷり4時間以上の登り。快晴で山美しく、秋の清浄な空気がみなぎっていた。やっぱり山はいいなあ。ストレスの塊みたいな身体を森の中に解き放つと、ユルユルとその塊が溶け出すのがわかる。ムーミン谷・駒沼でランチをしながら、これだけは山に来なければ味わえない特権だと強く感じた。秋の山はいい。青空だとなおいい。

9月23日 ひとり出版社といっていい会社の、たかが経理帳簿や受注管理ができないと、この世の終わりのように落ち込んでしまい、夜も眠れなくなる。ストレスで胃まで痛くなる始末だ。本当に小心で心配性。1円単位で経理の数字が合わないと、おれなんか世の中で何の役にも立たないんだ、もう消えてしまおう、とどんどんマイナス思考に陥ってしまう。こういう性格を母親の遺伝のせいにするのもなんだが、やっぱり実に似ているなあ。はやくこの2軍生活のような苦しみを脱却したいのだが、しばらくはもがきつづけるしかないようだ。そんなわけで3連休最後の今日も机の前に垂れこめて経理のお勉強すッ。

9月24日 あたふたしていたらもう10月が目前。9月決算なので、いろんなことが集中した9月だった。パニックになったり落ち込んだり。でも10月になればこっちのもの、という根拠のない「確信」もある。この手の無駄な自信も「ダメな性格」のひとつなのだが一つぐらいの取り柄は大目に見てネ。今日も秋晴れ。当日になって朝からバタバタしないよう銀行振り込みや受注体制は昨日の休みに準備。あとは実践でミス(書き間違いとか)を犯さないこと。この単純ミスが多いんだな、ジブンは。これでいくつもの大きな迷惑をかけてきた犯歴がある。これからはこんなもん自慢にも戦傷にもならない。いやむしろ致命傷になる可能性も。

9月25日 昨日はDMの返信注文が100通を超えた。他の受注も合わせるとものすごい数の本を梱包出荷。が、こんな時に限って何かが起きる。特に最近その傾向が強い。忙しさのただなか、施設に入っている義母がベッドから落ちて足の骨を折り日赤に運ばれた、との連絡。ほら、きた。日赤の救急外来で待たされること2時間、ようやく入院手続きや施設からの引き渡しが済み、急いで事務所に帰って続きの作業。でも結局は半分までしか消化できない。そのぶん今日は早起き、朝からPCの前に座って注文入力作業。いや、これはこれで、嫌いではないけどね。それにしても60歳を超えて仕事が以前に増してハードになる人生って、なんだかおかしいよね。

9月26日 なんとかトンネルの先に、少しだけ光が見えはじめたような気がしないでもない。暗中模索状態からは抜け出せたという感じかな。とにかくいろんな人が手を差し伸べてくれる。それがうれしい。昨日は山仲間のSさんが来てくれた。引っかかりの多いPC操作について、いろいろ教えてもらった。これでずいぶん目の前が開けた。1階と2階にそれぞれ自分用PCがある。入っているデータが違うので行ったり来たり。面倒くさくてしょうがない。Sさんから重いデータをUSBで持ち運びすることを指示された。なるほど、そうだよな。昨日は車がパンクして落ち込んだが、代車で市内の高校に大口の売掛金の集金に行ってきた。すごいでしょ。

9月27日 久しぶりの体重報告です。誰も聴きたいと思っていないってか。このところの忙しさと重圧で酒も食欲も自然に抑えられている。そのせいなのか便通はあまり良くないのに体重は微減し続けている。去年の11月からはじめたダイエットだがトータルで現在まで13キロ減。特別な努力は何もしてない。欠かさないのは週1の山歩きと毎日の5キロ散歩。でもこれは前からの習慣だから、やっぱり食が細くなっている、としか考えられない。今日の夜はいつもお世話になっているSシェフご夫妻と外で食事の予定。できれば久しぶりに暴飲暴食したいところだが、気持はともかく身体(胃袋)がついて行かない。情けない。
(あ)

No664

アホの極み
(朝日新聞出版)
池田清彦

 副題がある。「3.11後、どうする日本!?」。著者の主張の真骨頂は以前から変わってはいない。「だまされるな!」という叫びだ。その最たるものがCO2削減問題。この人の本には、どんなテーマであれ、この環境問題が必ず何度も繰り返される。トレードマークだ。温暖化のデータは捏造されたもの、それを根拠にCO2を削減したところで何の役にもたたない。ダイオキシンも酸性雨も環境ホルモンの問題も同じ。一時の大騒ぎで終わったのは根拠がないデータに依拠したから。3.11以後はこの国のでたらめな政治家たちに矛先は向かう。自由、平等、基本的人権を無視する政治家が危険なのは論をまたない。政治家が、国民の安全のため、健康のため、幸福のため、環境のため、などと言い出したら眉に唾したほうがいい。おためごかしだからだ。そうした権力者の独裁を許さないため民主主義があり、ポピュリズムという民主主義に立脚したマジョリティの独裁を許さないため、現行の硬性憲法があるのだ。いっけん机上の空論のような論説も多いが、よく読むと筋はりっぱに通っている。消費税を100パーセントにすれば200兆円の税収がある。100パーセントにしたらと著者は言う。でも1000兆円もの借金があり、津波と原発で痛めつけられても、国の通貨が世界で一番強い理由もちゃんと理解してないと、いけない。アマノジャクの血が騒ぐ本だ。

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