Vol.676 13年11月2日 | 週刊あんばい一本勝負 No.669 |
風呂に入りたい! | |
10月26日 週末は仕事で事務所。学生アルバイト2人もだいぶ使えるようになってきた。明日も「山禁」で仕事だが実は仕事の内容がずいぶん変わってきた。前は経理や受注管理のPC操作で七転八倒していたのだが、それを卒業し(といえば関係者に怒られるか)、次のステージの仕事と格闘している。その仕事というのが返品処理、在庫処分だ。膨大に膨れ上がった取引先を半分くらいまで絞る作業に熱中したせいか、その反動で「返品の海」に溺れそうになっている。併せて倉庫にある本も半分まで縮小しようと苦闘中だ。とにかく本を捨てる毎日なのだ。定価にすれば毎週200万円以上の本を捨てている。だからどうした、と言われるとなんとも言えないのだが。 10月27日 明日の月曜から1週間予定びっしり。新刊ができてくる。記者会見や種苗交換会の講演、来月初めのトークショーの準備もしなければならない。このままではパニックになってしまう。下準備のために今日は山へ行かずデスクワークに専念。それでも忙しさにだいぶ身体が慣れてきた、ような気がする。時間が空くと手持ちぶたさで身体を動かしたくなってしまう。「修行」というのはゴールがあるわけではない。昨日の自分と違う自分を発見することだ、といった人がいたがなるほどなあ。今の自分は1か月前の自分とあきらかに大きく違っている。修行をしていたんだ、オレ。 10月28日 快晴。秋の空と街の色づいた木樹をじっくり眺めるのも久しぶりだ。これまでは木々の紅葉に目を奪われる余裕もなかった、ということか。はてさて1週間の始まりだ。けっこう緊張する。いろんなことが詰まった週なのだ。ひとつひとつミスのないようこなしていくしかない。新刊のできてくる週というのはプレッシャーがいつもより重いのが常だ。ここが終わるとがっくりと疲れるのが定番。前日に明日の予定を子細にシュミレーションするクセが付いているのだが、その通りに行くかどうか(ほとんど行かない)自信ない。まあどうにかなるだろう。 10月29日 やっぱり月曜日はどんなシュミレーションをしても、その通りにはいかない。突発的な出来事が多いからだ。3日間、風呂にはいっていない。家の風呂がリフォーム中のためだが、夕ご飯前にカミさんと近所の温泉に行く予定が、仕事の都合でキャンセル。これで2日連続キャンセル温泉。今日こそはと決意しているのだが、どうなることやら。予定外だったのは家のまん前で水道工事が始まったこと。これはまったくの想定外。この人たちが作業の度に了承確認ため事務所に入ってくる。ちょっと参った。集中力がガクンと下がってしまうだけでなく、水も使えない。今日も工事は続くようだ。何とか無事に一日が終わり、風呂にはいりてぇ〜。 10月30日 新刊『もやし屋』ができてきたので、夜、務所の2階で一人祝杯をあげた。ひっそりといってもワインを1本空けてしまい、かなり酔っぱらった。夜10時過ぎからは散歩まで決行してしまった。酔い覚ましのつもりの千鳥足散歩。朝はちょっと二日酔い気味だ。今日一日、新刊の発送やプロモーション準備で忙殺されそうだ。やることはたくさんあるが間の悪いことに事務所の外は水道工事、家の中は風呂場リフォームの真っただ中。工事の騒音が気になるが集中力を削がれるほどではない。昨夜は3日ぶりにさとみ温泉「リラックス」で汗を流してきた。温泉はやっぱりいい。 10月31日 模索舎の五味正彦さんが亡くなった。マスメディアがどこも報じていないのは、たぶんご遺族の意向なのだろう。メディアに報じられてから書くつもりだったが、いろんなブログに弔意が載っているから、もういいだろう。五味さんと最後にお会いしたのは10年程前だったろうか。いや、その後も誰かのパーティでもお会いしてるなあ。秋田で無明舎をはじめるきっかけをつくってくれた人であり、人生で強い影響を受けた友人の一人だ。吉祥寺で小さな本屋さんをやっていたころ、突然訪ねて行ったことがあった。うちの本の残債が20万円ほどあり、その督促に行ったのだが、あまりに元気のない五味さんにショックを受け、言いだせぬまま帰ってきた。そのとき「飯でも食おうか」といって駅まで見送ってくれた五味さんの笑顔が今も脳裏に焼き付いている。お疲れさま。安らかにお眠りください。 11月1日 朝、体重を測ったら1キロ以上増えていてガックリ。昨夜食べ過ぎたせいだ。家の水回り工事が佳境で昨日は夕食の準備もままならず、やむなくカミさんと二人で外食。行先はいつもの「和食みなみ」。もう20年以上通っている店だが、この3ヶ月間は余裕がなく外食なんて「夢」のような話だった。そう考えれば状況はここ数日で劇的に変わりつつあるのかも。この店に行くとメニューの隅々までわかっているから、お互い好きなものをガンガン頼む。けっきょく店の主人に「ものすごい食欲ですね」と夫婦ともあきれられてしまった。ここの料理が舌にあうのだろう。難点はいつも満杯で予約を入れなければ入れないこと。昨日は珍しく飛び込みでも大丈夫だった。昨日今日できた店ではないのに、これだけ長く盛況を維持できるというのは秋田では珍しい。体重増のいいわけでした。お粗末。 11月2日 昨日は西木町で種苗交換会関連の講演をして、今日は冬季間閉じてしまう稲倉山荘の「書店・無明舎」の店仕舞で鳥海山5合目までドライブ。ドライブの前にタイヤをスタッドレスに換えた。6合目あたりまで雪が迫ってきているというから無事登っていけるか不安だが今日を逃すと本は来春まで雪に閉じ困られたまま越冬しなければならない。ほとんど「本救出作戦」といったアンバイだが毎年の行事だ。明日は学生アルバイトたちと恒例になりつつある倉庫整理。毎日が体力勝負の日々。そのため事務仕事がたまりにたまっているが、手をつけられない。連休が終わるとまた忙しい日々が始まる。でも来週1週間が山だろう。それを越せば少しは自由な時間ができる、かも。 (あ)
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