Vol.678 13年11月16日 週刊あんばい一本勝負 No.671


ようやく、つつがなく記念イベントが終了

11月9日 今日は「創立40周年記念」のイベント、トークショーの日だ。昨日まで準備や何やらあったのだが、いつも通り昨夜は空き時間をみつけ、1週間分のカンテンと玉ねぎを作り置き。自分でも驚くほど「平常心」だ。手前みそだが、これも確実に「ひとり仕事」をやり続けてきた成果だと思う。何でも自分でやる癖がついたからだ。物事を後回しせず、気がついた時に身体を動かす。これが習い性になった。自分の手に負えないことは友人たちに頭を下げて「代行」してもらう。この2つとも数か月前まではできなかったことだ。人間ってかわれるのだ。今日のトークショーは晴天で幸先いい。でも人が入らないと出演者に申し訳ないし、入りすぎるのもなんだかイヤ。ほどほどがいい。そのへんは塩野さんも竹内さんも同じ考えなので主催者としてはプレッシャーが少ない。

11月10日 今日は1日、東京に帰る竹内さんとお付き合い。しかしこの人、年下なのに話題の豊富さ、話術の巧みさが尋常ではない。昨日のトークショーも盛況で身内からの評価は高かった。内容が登山家らしくなくレヴェルが高い、という声があちこちから。今日はぜいたくにも私一人が彼の独演会を聞く機会を。主催者の特権ですね。かなり面白い世代論や登山論を聞いたのだが、それらはおいおい小出しにしてお知らせする予定。充実した日曜日だった。

11月11日 大きな山場を越えた。ゆっくり自分のことに時間を使いたいと思っていたのだが、予定通りに物事は運ばない。今週は藤原優太郎さんの新刊ができてくる。さらに冬のDM時期が近づいている。数週間前に書いたカレンダーには「今週1週間は旅」と記している。あくまで願望なのだ。でも負け惜しみではないが旅行なんかに行くより仕事のほうがずっと楽しい、いや楽しいと思いたい。いや楽しいはずだ。……しょうがない、仕事を楽しもう。仕事ほど楽しいものはないような気もしないでもないでもない。ダメだ、どんどんトーンダウンしていく。こうして机の前に垂れこめているうち、容赦なく人生は通り過ぎていく。

11月12日 中旬あたりが会社としては一番「ヒマな時期」になるのが、ようやくわかった。大切なルーチン(支払いや経理受注事務)は月末や月初めに集中する。旅をしたり留守にするには中旬がいいようだ。1日の仕事でも電話も来客もない「空白の時間帯」があるはずだが、これは今もってよくわからない。どの時間帯、タイミングで外の用事を足すか重大な問題だ。お昼時はいなくても大丈夫だろうと留守にすると何人もの人から後で、行ってもいなかった、電話しても出ない、と苦情がくる。朝はやくに外の仕事をやっつけてしまうのがいいのだろうが相手はまだ動き出していなから、これもダメ。夕方は5時半には家に帰る。基本的にもう自分の時間だから、これは譲れない。どこかに空白の時間帯があるはずだが、これがよくわからない。

11月13日 以前は2階にいるのが99パーセントで、ほとんど1階には降りてこなかった。今は95パーセント1階で仕事をしている。1階の環境にだいぶ慣れてきて2階シャチョー室は近い将来、昼ごはんと宴会と保管だけの部屋になりそうだ。1階で気が付いたのは来客が実に多いこと。以前より友人も気楽に訪れるようになったが、セールスや仕事関連業者、近所の人や集金、配送人がひっきりなしに入ってくる。昨日はホテル宴会営業の人がノックなしに突然上り込んできた。仕事に集中していたので顔を上げると知らない人が目の前にいてびっくり。たしなめて帰ってもらったが、もう何でもアリの治外法権だ。

11月14日 夜の散歩をにぎやかな駅前繁華街往復コースに変えた。これだけ寒くなると田園真っ暗コースは危険が多い。ヘッドランプの手動電池の持ちも極端に悪くなり、なによりこの時期になると人々の温かさが恋しくなる。駅前をフラフラしていると心もなんとなく「ぬぐだまる」。問題は夜のネオンにつられて赤提灯に吸い込まれてしまう危険だ。先日も2軒はしごをしてしまった。さらに散歩コースを変えたせいだろうか体重がジリジリと微増中。気をつけているのだが散歩に出ると気分が高揚、ついつい寄り道してしまう。やっぱりさびしく暗い田園コースに戻ろうかな。

11月15日 例年4回なのに年6回に変えた動機はもう忘れてしまった。あくまで今年限定の読者サービスのつもりだったが、.結局5回がぎりぎりで6回は無理だった。年4回でもかなり疲れるのに、あれやこれや他の仕事や想定外のことが多く、結局公約を破る結果になった。読者の皆様、すみません。もう6年以上年4回にわたって「んだんだ通信」というDMを発信してきた。その通信の話である。いまその5回目の制作真っ只中。なんやかやで制作に半月以上かかってしまうが、県外の読者とうちを結ぶ大切な赤い糸だ。来年は年3回ぐらいに絞る予定だが、作っていると楽しくなって、もっと面白い通信を、とついつい欲が出てしまう。しんどいけど来年も4回出そうか、そんな気になっている小雨まじりの初冬の朝。
(あ)

No671

バラ肉のバラって何?
(講談社文庫)
金澤信幸

 こちらも前回に引き続き2冊目のトイレ本。保険の意味もありトイレにはいつも2冊の本を置いてある。本書は文庫書下ろしだ。これも書店で衝動買いしたもの。ネットよりも書店で衝動買いした本が、なんだか面白度の高いものが多いような気がするのだが、どうだろう。ネットで本を買い続けているとある種の傾向に支配されていることに気付く。好きな作家の好きなテーマの本しか買わなくなるのだ。これはあんまりいいことじゃない。衝動買いって、けっこう大事だぜ、ということに気が付いた要因を作ってくれた1冊でもある。本書は暮らしの中で普通に使っている言葉の、そもそもの意味を調べた雑学ノートだ。雑学とはいってもつまらないウンチク話に落ちていないところがいい。読ませ方に工夫があるからだろう。この本もネットでは絶対に買わなかった類の本だ。日常、外来語、食、動植物、天候、芸能、スポーツ、ギャンブル、ファッション、文学、地理、人名、といった目次構成が面白そうなので買ってしまった。興味ある章から読んでいけるから「トイレ本」としては申し分がないし、興味のある省だけ読んで、放り出してもいい。というのもこの手の本は読んでみたが半分以上は知っていることばかり、といったケースが多い。ネット検索で用が足りてしまうことも少なくない。が、本書は参考資料を読み、文献を最後まで読み通さないと分からない事実が多い。思わずトイレに長居してしまう1冊だった。


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