ずっと田沢湖を眺めながら登る、冬だけの山 |
[院内岳(751m)――2014年3月15日] |
院内といっても湯沢の先にある院内ではない。田沢湖の湖畔に屹立している751mの外輪山だ。夏季は藪に覆われて登山道がないからなじみはない。冬場だけ藪の上に降り積もった雪の上を通って山頂に立つことができる。 初めての山だ。初めて、というのは緊張する。2週間前にモモヒキーズの例会登山でこの山に登ったのだが、あいにく仕事とバッテングしていけなかった。もう来年までお預けかとあきらめていたら、この土曜日に有志たちでまたトライするという。ありがたい。来年まで待たなくて済んだ。 雪山ではいつもそうなのだが、悩んだのはスノーシューかワカン、どちらで登るかだ。念のため両方を持っていき経験者たちの意見を聞き、今日はワカンにした。意外だったのはスパイク長靴にスノーシューはダメ、ということ。スパイクのピンがスノーシューを傷つけてしまうのだそうだ。もう何十回となくスパイク長靴&スノーシューで登ってきたので、まさかダメなんて考えもしなかった。 天気予報は曇りのち雪。でも登り始めから青空が顔を出し、登るにつれてその青空は広がり、深い青空のもとの登山になった。こんなこともあるんだなあ。 * 大沢集落登山口を出発、平たんなスギ林の中の道を縫いながら林道分岐まで30分。ここから山道に入り約1時間半で薬師峠に。雪がゆるくワカンが沈む。急峻な坂が多いので機動性のあるワカンを選んだのだが、これならスノーシューのほうが正解だったかも。6名中4名がスノーシュー、私以外のワカン友のK女史はちゃんと登山靴を履いている。 薬師峠の直前まできつい斜度が長く続く。でもこれを超えれば後は楽。ここから頂上までは40分弱。雪が重く、あいかわらずワカンが埋まるのだが、頂上付近でラッセルを代ってもらい、初登頂させてもらった。 この山の圧倒的なアドヴァンテージは、右手に美しい田沢湖が見えること。林の合間に田沢湖が顔を出すたび、「きれい!」という感嘆の声が上がる。女性たちにはたまらんだろうな。
ランチはもっぱらカップ麺だ。特にそば系が好き。バーナーの調子が悪くて焦ったが、どうやらちゃんとメンテナンスしていないためガスが目づまりしているようだ。こんなところにも日頃のだらしなさが透けて見えてしまう。 山に慣れてきたとはいうものの700m級の高度では、好天といってもさすが30分もいると手足の指が冷たくなってくる。血流が悪くなるのだが、これだけは冬山のつきもので、どうしようもない。 下山は1時間半。やっぱりワカンではズボズボと埋まってしまう。足への負荷は半端ではない。登山口にたどりつくころには両足とも痙攣寸前、筋肉が悲鳴を上げていた。 * 温泉は西木温泉「クリオン」。ここも清潔でいいお湯なのだが、露天風呂がないのが残念。お風呂上りには角館の安藤醸造本店に立ち寄り、名物の醤油ソフト。と行きたいところだが、小生はアイス類はご法度と決めている。ダイエットのためだ。「白だし」を1本だけ購入してがまんがまん。 明日の日曜も連チャンで秋田市の「二ッ森山」に登る予定だったが、思った以上に今日の院内岳がきつかったので、パス。 |